ラズピック電子をスタートした2018年にプリント基板(パルス分周ボード)チェッカー製作のご依頼をいただきました。
機能確認だけなら設定値どおりの分周になっているかチェックするだけでOKですが、搭載したPICマイクロコントローラの機能をフル活用して被検査ボード仕様書に記載されている電気的性能を全てチェックできるようにしてみました。電源電圧変動・電源電流測定・外部パルス電圧12/24V共用動作・外部パルス応答速度チェック・最大負荷/最小負荷テスト・被検査基板の動作クロック周波数測定などをハード/ソフトの組み合わせで実現させています。さらに製品リペア(修理)を想定した手動テストモード機能を備え、C言語で約2,000行と基板チェッカーにしては結構なボリュームとなりました。
ハードウェアは、KiCADを使って回路設計・プリント基板設計を行い、生成したガーバーデータを中国のプリント基板メーカに発注し生基板を製作してもらいました。ソフトウェアは、PICマイクロコントローラのメーカであるマイクロチップテクノロジー社の開発ツールMPLABに同社Cコンパイラを搭載してプログラムを開発、同ツールでデバッグを行いました。全体の組立・配線やケースの穴加工・文字フィルム作成についてもすべて自前で行いコストを抑えています。
現在、本チェッカーは被検査基板製造工場の検査工程でご活用いただいており、製品の品質確保持に役立ててもらっています。
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